①問診
月経の周期や状態など、また既往症やアレルギー、感染症などをお伺いします。ご自身でも気になることがあれば質問してください。

②風疹検査
妊婦が風疹に感染すると、お腹の赤ちゃんも胎盤を通じてウイルスに感染し、先天性風疹症候群となる可能性があります。特に妊娠12週未満は、赤ちゃんの器官が作られる時期であるため、風疹に感染してしまうと赤ちゃんが障害を起こす危険性も高いです。
抗体がない場合は、妊娠前に予防接種を受け、風疹の感染を予防することが大切です。
血液検査で抗体価が低かった場合には、風疹ワクチンの接種にも対応しています。

③梅毒
梅毒はトリポネーマ・パリーダムという微生物による性感染症です。最近では潜在的な感染者が増えているといわれています。性交だけでなく、胎盤を通じて胎児に感染することもあるので、妊娠前の検査をお勧めします。

④B型肝炎検査
「HBs抗原」は、B型肝炎ウイルスを作っているタンパク質の一部です。「HBs抗原」が陽性であれば、B型肝炎ウイルスに感染していると考えられます。

⑤C型肝炎検査
「HCV抗体」は、体内に侵入してきたC型肝炎ウイルスに対して作られた抗体の一種です。「HCV抗体」が陽性であればC型肝炎ウイルスに感染している可能性が高いと考えられます。

⑥淋病検査
淋病は「淋菌」という菌が原因となって発症する性感染症の１つです。性行為などで粘膜に感染するため、とても感染しやすい病気の１つでもあります。淋病に感染すると男性は主に尿道炎になり、女性は子宮頸管炎をおこします。

⑦クラミジア・トラコマチス検査：女性（⑧クラミジア抗体検査：男性）
クラミジアは、日本で最も感染者数の多い性病（性感染症）として知られており、その感染者数は約100万人にも上ると言われています。クラミジア感染症はクラミジア・トラコマチスが性器や咽頭に感染することにより起こりますが、症状がないことも多い疾患です。女性の場合は検査のため、子宮頸部から検体を採取します。

⑨子宮卵巣検査（経膣超音波検査）
経腟超音波を用いて、子宮や卵巣の状態を確認します。

⑩ホルモン検査（エストラジオール等） ＜女性オプションA＞
「エストラジオール」は、「エストロゲンの主要成分」となる物質で、女性ホルモンの中で最も分泌が盛んなホルモンです。そのため、「更年期障害」や「不妊症」の検査では、エストラジオールの数値が女性ホルモン量の指標となります。

⑪子宮細胞診 ＜女性オプションB＞
子宮の頸部（入り口）の粘膜から細胞を採取して観察する検査です。子宮頸部をブラシで擦過し細胞を採取して子宮頸癌の前癌病変の有無等について調べます。

⑫HIV検査 ＜女性オプションC、男性オプションA＞
HIVとは病気そのものの名前ではなくウイルスの名前です。このウイルスが体の中に入ると、ヒトの免疫として働く細胞に感染します。この感染された細胞が増えていくと、次第にその人の免疫力、つまり風邪などの病気に抵抗する力が落ちてきます。

⑬トキソプラズマ ＜女性オプションC、男性オプションA＞
トキソプラズマとは、幅3μm・長さ5～7μmの極々小さな寄生虫です。このトキソプラズマに感染して発症するのが、「トキソプラズマ症」です。子供でも大人でも感染する可能性があります。妊娠中にトキソプラズマに感染すると、お腹の赤ちゃんに悪影響を与える可能性があります。